一戸建てリフォームと価格

注文住宅を新築したとしても、その後の家族構成の変化で間取りや設備に不満が出てくることもあれば、単に年数を経たために相応のメンテナンスが必要となるということもあります。こうした場合、建て替えという手段も考えられなくはありませんが、せっかく注文住宅として新築したという経緯があるのですから、できるだけ使えるものは使って、長持ちをさせるというほうが、よほど効率的であるといえます。そこで、リフォームによって機能を充実させたり、耐用年数をのばしたりといったことが考えられます。
リフォームとはいっても、それなりの費用がかかるものですので、できれば事前に優先順位を決めた上で、予算を無駄なく使いたいものといえます。なかでも、年数を経て劣化する度合いがはげしく、住宅の機能にも大きくかかわってくる水回りというのは、費用はかかるものの、リフォームの対象としてはやはり優先順位を上げておきたい部分のひとつといえます。
通常の場合ですが、システムキッチンの入れ替えなどであれば、50万円程度でのリフォームは可能です。配管が大きくかかわるようであれば、やはり100万円以上というオーダーになるものと見込まれます。このあたりは、設備の老朽化とともに、カビの発生や柱の腐食などの問題を抱えている場合もありますので、費用がふくらむ可能性を考慮して、十分に余剰金を確保しておきたいところといえます。
また、浴室をユニットバスのように断熱性能にすぐれたものに交換するという場合にも、同様に100万円程度は見ておいたほうがよいでしょう。注文住宅のなかでも、在来工法で新築されたものの場合には、昔ながらのタイル張りでステンレス製の浴槽ということが多いものですが、タイルの目地にカビが発生しやすいなど、なかなか日頃のメンテナンスなどもたいへんです。せっかくリフォームをするのであれば、最近の設備を導入したほうがよいでしょう。
こうした費用面について不安がある場合には、たとえば銀行などで取り扱っているリフォームローンを活用するという方法もあります。新築のときに住宅ローンを借り入れたのと同様、年収や使用目的などをはじめとするある程度の審査はありますが、定職に就いているのであれば、それほど問題はないと考えられます。もしも省エネに配慮した設備を導入したり、バリアフリー化をはかったりといったリフォームであれば、国の助成制度を活用できる場合もあります。